2016年12月15日木曜日

設立趣意書


「沖縄に応答する会@新潟」設立趣意書



日本の国土面積の0.6%にすぎない沖縄、人口比でも全体の1%にすぎない沖縄に、在日米軍基地の74%が押しつけられています。異常な事態です。この米軍基地の存在が、そして、この圧倒的な不平等が、日々、沖縄の人々の命と尊厳を激しく傷つけています。本土に生活する私たちは、これまで、これについてどのような態度をとってきたでしょうか。他人事として、ずっと知らんふりをしてきたのではないでしょうか。今も、日本政府は、沖縄の叫びを無視し、辺野古や高江においてさらなる基地建設を強行しています。

いったいこの問題の加害者は誰なのでしょうか。いったい誰が沖縄に基地を押しつけているのでしょうか。私たちは、この問題の本当の責任者は、私たち自身、つまり、本土に暮らす普通の市民であると考えます。世論調査によると、8割を超える人々が日米安保条約を支持しています。私たちの大部分が日本には米軍基地が必要だと答えているのです。にもかかわらず、私たちは、基地を自ら引き受けようとはせず、沖縄に押しつけて、他人事のようにふるまってきました。私たちは、まず、自分自身の正体を見定めるべきであると思います。

私たちはしばしば「沖縄の基地問題」と他人事のように言います。そして、しばしば、その解決のために沖縄と連帯しよう、あるいは沖縄を支援しようと呼びかけたりもします。しかし、ここには欺瞞があるのではないでしょうか。なぜなら、この問題の本当の当事者は、私たち自身だからです。沖縄の苦しみの原因は、米軍基地を欲しつつ拒絶する本土の人間の態度にあり、私たちこそが「問題」なのです。私たちは沖縄の人々に不当に米軍基地を押しつけています。これは差別です。

だとすれば、この問題を解決するために必要なのは、私たちが差別をやめることではないでしょうか。私たちは、直ちに基地を押しつけるのをやめなくてはいけません。日米安保条約(在日米軍基地)をなくせないのであれば、当然のことながら、本土に基地を引き取らなくてはいけません。それが道理というものです。一人ひとりが考え、苦しくても、それぞれ覚悟を決めなくてはいけません。米軍基地の場所がどうしても沖縄でなければならない理由は存在しません。

私たちは、沖縄への暴力に対して知らんふりをするのをやめ、差別はやめてほしいという沖縄の声に応答するために、20162月に「沖縄に応答する会@新潟」を設立しました。私たちは、この問題を解決し、沖縄の人々と人間どうしの関係をつくっていくために、今後下記の活動を行っていきます。



・在沖米軍基地の本土引き取りを呼びかける活動・行動

・安全保障の理解を深めるための民主的な議論の場の構築

・米軍基地に関する研究

・沖縄の現状を学ぶための勉強会や集会、スタディツアーの開催

・憲法9条と前文の理念にもとづく安全保障の研究

・その他、この会の設立趣旨にかなう活動



「沖縄の基地問題」の原因が私たちにある以上、私たちが変わらなければ、状況は変わりません。私たちが変わっていきたいと思います。そして、新潟から変えていきましょう。私たちは、新潟の人々の良心と情熱を信頼しています。



20161031

沖縄に応答する会@新潟メンバー一同

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